大阪 高架下 私設電車沿線沿い
サックス奏者
-あのー、すみません、あのー
あら、気付かない。。。あの、(手を相手の視界に出しながら)
あ、はい
-すみません、突然。僕、道で出会った人とセッションするっていう活動しててよければ一緒にやっていただけませんか?
ああ、いいですよ。
-映像作品にしたくて映像撮ってもいいですか?
んんん、
-あ、もし撮った後に確認していただいてダメだったら使わないです。
いやー動画はちょっと。聴かせれるようなものではないので。
-あ、いやいやそんな。さっきから聞かせてもらっていたんですがとてもいいなぁと思ってました。
わかりました。ではこのままで。
よろしくお願いします。
フェンス越しに目線を合わせて頷き、セッションを始める。
30分を超えると地獄の時間が始まる。
いつ終わるのか?持ちネタがない、居心地の悪さ。相手への気遣い。
やるしかない状況。
彼は何度も時計を確認する。
-そろそろ時間ですか?
あぁはい。
-ありがとうございました。
ええ。
-よくここで練習してるんですか?
そうですね、娘が吹奏楽を始めて、私も昔やっていたのでそれで。
-どこかで演奏したりされるんですか?
いや、そんなもんじゃないですよ。
-毎週されてたりするんですか?
ええ、一応週に一度くらいで。普段は何をされているんですか?
-僕はダンスです、後バイトしながら。
今、予定が無くなったりして大変でしょう。
-はい、そうですね5月も舞台が無くなりました。
そうですよね。
-あ、あのこれ僕の名刺なんですけれどよければ、
黒田って言います。
あぁ、ありがとうございます。
-市の行政の人とプロジェクトをしていて、こんな感じで作品制作をしています。
9月に街中にある文化会館で舞台をするんです。
あぁ、そうなんですか。頑張ってください。
-こうやって出会った人と一緒に舞台をしようとしていて、まだ全然わかんないんですけど、、ぜひご案内お送りしたいので、気が向いたらここのメールアドレスにメッセージいただいてもいいでしょうか?あ、無料なので!
ええ、はい。
-あの、お名前は?
おおたです。
-ありがとうございました。

dancer
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